はじめに
前回、ChatGPTやClaudeなど各種生成AIサービスを使って作成したパワポスライドのクオリティなどを比較しました。
半年後ぐらいにクオリティの進化を再検証してみようかと思っていました。しかし、あれから約1ヶ月も経たないうちに、個人的にはクオリティが爆上がりしたと感じたので、備忘録がてら記録に残しておこうと思います。
Claude Fable5のスライド資料作成能力がレベチだった
2026年6月にClaudeの新モデルとしてFable5が日本でも一般公開されました。
公開当初は数日でアメリカの輸出規制で公開停止になりましたが、7月頭から再度日本でも利用可能になっているかと思います。
ここ最近は、そんなClaude Fable5を使ってスライド資料を作成しているのですが、同じClaudeモデルのOpusと比較しても段違いにクオリティが高いスライドが作成できるようになったと感じています。
元々先月の時点でも各生成AIはそれなりのスライドは生成できていたと思います。ただ、構成内容や情報の精査、デザインなど100%かと言われると、そこまでには至っておらず、多少の手直しは必要なレベルだと感じていました。
それが、Fable5だと個人的な感覚では、「そのまま使える」レベルになったと感じています。
実際に試してみた
前回の検証と同一のプロンプトをClaude Fable5で試してみました。Fable5はCowork経由で利用しています。
あなたは法人向けITインフラ提案に強いプレゼン資料デザイナーです。
以下の条件で、PowerPointの1ページスライドを作成してください。
・スライドテーマ
中小企業向け「サーバ老朽化対策」の提案スライド
・対象者
経営者、情報システム担当者、総務部門の責任者
・スライドの目的
老朽化したオンプレミスサーバを使い続けるリスクをわかりやすく示し、クラウド移行またはサーバリプレイスを検討すべき理由を伝える。
・スライドに必ず含める内容
タイトル
老朽化サーバを使い続ける主なリスク
障害発生リスク
セキュリティリスク
保守切れ・部品調達困難
業務停止による損失
対策の選択肢
クラウド移行
新サーバへのリプレイス
ハイブリッド構成
意思決定を促す一言メッセージ
一般論ではなく、実際の法人向けサーバ提案資料として使える品質を目指してください。
実際に生成されたスライド

↑が実際にFable5で生成されたパワポのスライドです。
どうでしょうか?要点がちゃんとまとめられており、自然な日本語でデザイン的にも良くないでしょうか?
ちなみに、前回全く同一のプロンプトを使ってOpus4.8で生成したスライドが↓です。

ぱっと見同じようなデザインで、ほとんど同じようなことが書かれています。しかし、これは個人の主観を多分に含みますが、よく読むと今回Fable5で生成したスライドの方が、より内容がまとまっていると感じます。また、デザイン部分についてもOpus4.8で作成したものは、下部のコメント枠と上部のパーツが重なっていたり、少しごちゃついた感がありましたが、Fable5だと見た目部分も非常に洗練されたように感じます。
生成AIでスライド資料などを作成するコツ
最近社内のメンバーから、
・生成AIを使ってスライド資料などを作ろうとしているけど、思ったものができない
・なので、結局手作業でやった方が早い
といった話を聞くことが多いです。
ただ、話をよくよく聞いてみると、
・前提条件をちゃんと与えず、ふんわりした情報で生成AIに資料を作成させようとしている
というのが、思ったものを作れない主な要因だと思います。
例えば、
・WebサーバとDBサーバ2台構成の提案書を作りたい
みたいなふんわりした指示だけでは、いくら生成AIが優秀だといっても、良いものは作れません。
その昔の記事でも書きましたが、生成AIは神様ではなく、優秀なパートナーです。なので、自分が考えていることをちゃんと伝えずに思った通りのものを生成させようなんてのは虫の良い話で、うまくいく場合もありますが、失敗する可能性の方が高いです。
では、どうする必要があるかと言えばシンプルです。
・作りたい資料の内容の前提条件をちゃんと生成AIに伝える
これだけです。これだけで成果物のクオリティが格段に上がります。
先程の例で言えば、
・資料の背景や目的
・誰向けの資料であるか
・どういう内容を盛り込みたいか
・どういうデザインや文体が良いか
といった前提情報を与えるだけです。
ただ、こういう話をすると、
「その前提条件を考えるのが難しい・・・」
みたいな話をよく聞きます。
たしかに、特に提案書などの資料作成では、パワポなどで資料を作成するという作業自体も大変ですが、それ以上に「どういう内容を書くかを考える」というのが一番難しいと思います。
そこで便利なのが、生成AIとの壁打ちです。僕はこんな流れで資料を作成することが多いです。
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生成AIに壁打ちしながら作りたい資料の内容を固めていく
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内容が固まったらそれを一旦テキストに出力させる
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内容に問題がなければ、その内容を基にスライド生成の指示を出す
1の壁打ちでは、綺麗な文章でなく箇条書きレベルでも、ざっくりとどういうものを作りたいかを生成AIに伝えて、「足りない情報はヒアリングして」と指示します。
昨今の生成AIは優秀なので、綺麗な文章じゃなかったり、内容がまとまっていなくても、ちゃんと理解して整理してくれます。この整理が思ったような資料を生成させるために一番大事です。そして、その整理は自分でやらなくても生成AIがやってくれます。
壁打ちを重ねて、ある程度自分の中でも整理できたら、あとは「この内容でスライドを作成して」と指示するだけで、前提条件が曖昧な状態と比べると段違いにクオリティが高いものが作れると思います。
まとめ
今回は最近話題のClaude Fable5でパワポのスライド資料を作成して、そのクオリティを検証してみました。
前回の検証から僅か一カ月しか経っていませんが、かなりの進化を感じたのと、もう資料作成は完全に生成AIに任せられるレベルになったと実感しています。
ただ、良くも悪くも生成AIで作成した資料は内容もまとまっているし、デザインも綺麗だったりします。一方で、似たようなものが出来上がる傾向にあるので、オリジナリティというか人間味というか、そういうものが薄れていくなとも感じています。(資料にオリジナリティ的な目的が必要か?という話もありますが、このあたりは資料自体の目的によって変わるんだと思います。)
個人的には、前回も書いたようにそもそも資料作成が苦手なので、生成AIの活用で仕事の効率とクオリティが向上するのは非常に喜ばしいことだと感じています。

