地域的距離による通信遅延ってどれくらい?

素朴な疑問

どうも、やまもとやまです。
CDNのエッジサーバーが各地に分散されているように、地域・位置とそこまでの距離や経路によって通信速度への影響があります。
感覚的にはもちろん分かるし、ブラウザアクセスでも海外サイトは遅かったりする(最近は回線速度が速くなり影響受けにくくなってはいますが)わけですが、実際のところどれくらい違うものでしょうか?
というわけで超シンプル手抜き簡単に比較してみます。

比較方法

AWSの各リージョンにEC2インスタンスを1台ずつ作成し、通信速度を比較してみます。
折角なので、日本国内からだけではなく、当社で利用しているタイデータセンター内からの通信も試してみましょう。
転送速度での計測はボトルネックとなりそうな箇所も増えて考慮が必要なため、シンプルにpingでの計測とします。

対象リージョン

以下を対象としました。
なお、EC2インスタンスはすべてt3.nanoで統一しています。

・バージニア北部 (us-east-1)
・北カリフォルニア (us-west-1)
・ムンバイ (ap-south-1)
・東京 (ap-northeast-1)
・シンガポール (ap-southeast-1)
・フランクフルト (eu-central-1)
・アイルランド (eu-west-1)
・サンパウロ (sa-east-1)

比較した結果

以下のコマンドでpingを30回送信し、平均の応答時間を計測しました。
※「aaa.bbb.ccc.ddd」が対象EC2インスタンスのパブリックIPアドレスです

$ ping aaa.bbb.ccc.ddd -c 30

日本国内からの実行結果

バージニア北部 179ms
北カリフォルニア 108ms
ムンバイ 130ms
東京 13ms
シンガポール 78ms
フランクフルト 284ms
アイルランド 249ms
サンパウロ 279ms

 

タイデータセンターからの実行結果

バージニア北部 259ms
北カリフォルニア 198ms
ムンバイ 81ms
東京 99ms
シンガポール 28ms
フランクフルト 181ms
アイルランド 191ms
サンパウロ 357ms

 

思った以上に結構わかりやすく差がでますね!

計測した感想

経路やインフラの問題もあるので単純な距離によるわけではないですが、やはり遠い場所は通信遅延が大きいことが確認できました。
タイ~シンガポール間とか遅延が非常に小さいですよね。

ついでながら、ブラウザの管理画面からぽちぽちするだけで世界各地にすぐに仮想サーバーを作成できるパブリッククラウドは便利だなと再実感しました。
今回は単純なケースなのでブラウザから作成していますが、複雑な構成でも自動化すればさらに便利になりますね。
それではまた!