こんにちは。日々是発見が楽しみ、PCいじりが大好きな西山です。
PCいじりが趣味の人なら、一度はチューニングの定番「ネットワーク高速化」に手を出したことがあるのではないかと。
Windowsであれば、こんなテクニックがPC系ブログでよく紹介されています。
コマンドプロンプトを管理者権限で起動し、「netsh int tcp show global」を実行して今の設定値を確認
- 「Receive-Side Scaling 状態」は不安定な機能なので「disable」にすべき!
- 「受信ウィンドウ自動チューニング レベル」は「restricted」か「highlyrestricted」にすべき!
……みたいなテクニックを、つい最近まで私も鵜呑みにして、その通り設定していました。
しかし、Twitterや一部のブログ(※Google検索ではあまり上位に出てこない)で「Windows10や11でそのテクニックを使うとかえって遅くなる」というコメントを見かけて、気になっていました。
いわく、MicrosoftやLANカードのチップメーカーもドライバの改良を進めていて、「Receive-Side Scaling」も昔みたいにトラブることはないんだそうです。
なので、実際に設定を変更して試してみました。
スピードテストサイトのスコアだけではなく、実際にブラウザでWebを閲覧したり、オンラインゲームをプレイしてレスポンスやデータのダウンロード速度も確認します。
※スピードテストのスコアは上がったのに、ブラウザでサイト表示させると妙に引っかかったり、ゲームAPIがタイムアウトしたり、みたいな現象はよく起こります。
その結果、私の環境では
- 「Receive-Side Scaling 状態」は「enabled」
- 「受信ウィンドウ自動チューニング レベル」は「normal」
が最適でした。デフォルト設定が一番安定して速度が出たのです。
やられた……
チューニングを設定しただけで安心してはだめ。
設定の変更前と変更後で、自分の目で動作を確認する。
GUIで操作できない設定値を、コマンドでデフォルトから変えるのなら、その後の動作やトラブルシューティングは自己責任。
色々いじってチューニングしたけど、デフォルトが結局一番早かった
あるあるを体験したお話でした。
そして、サーバーエンジニアという立場からしても、ネットで見つけた設定を意味も分からず突っ込むのは慎もう、設定値の意味は公式ドキュメントをとことん調べて理解しよう、と改めて肝に銘じた次第です。