セルフホストしたn8nで簡単なチャットボットを作ってみる

ht-kittan
2025-10-09
2025-10-09

前回はAIワークフローツールのn8nをAWS上にセルフホストで構築をしてみました。
さっそくそのn8n上にチャットボットを作ってみましょう。

初回起動時にはセットアップ情報を聞かれますが、適当なメールアドレス(ただし有効なもの)等を入力してポチポチ進んでいけば利用可能になります。


画面右上の「Create Workflow」をクリックすると、次のような「Workflow編集画面」に遷移します。このワークフローを自由に作っていける領域のことをCanvasと言います。

Add first step...  をクリックすると、画面右側で「トリガー」選択が促されます。
トリガーとは、このワークフローを「どういう条件でスタートするか?」です。

今回はチャットボットを作るので、メッセージトリガーを選択します。
「On Chat message」を選択して続けていきましょう。

次に「Chatメッセージでどのようなデータを受け付けるか?」の設定が促されます。こちらでは、ファイルアップロードを受け付けるかどうかなど、細かな設定が行えます。
今回はシンプルなチャットボットを体験したいので、特に何も変更せずに先に進みます。

トリガーが引かれた後の挙動を設定していきましょう。
トリガーの右側にある+をクリックすると、トリガー発動後の挙動を指定するノードの設定が促されます。
今回は「AIノード」を選択して、汎用的な「AI Agent」を選択します。



AI Agentを選択すると、AI Agentの設定が開きますが、今回はデフォルトで問題ないので、Back to canvas で戻ります。


 

次のような状態になっているはずです。



次にAI エージェントの核となる、ChatModelの選択をします。
ChatModelから伸びている+マークをクリックすると、LLMのモデル選択が促されます。




自分が使い慣れている、または、API-Keyを保有しているものなど、好みにあったものを選びます。今回は無料枠が使えて、設定が簡単なGeminiを選択します。



セルフホストしているn8n上で、対象のModelを初めて利用する場合は、API-Keyの設定が必要となります。(API-Keyの取得方法などは別の機会に解説をしてみたいと思いますが、今回は割愛します。Google AI Studioの公式ドキュメント等を参照ください。)

ここまででChatBotとしては機能するようになりましたが、Memoryを設定して会話履歴を保存できるようにします。
AI Agent から伸びている「Memory」の+をクリックして、DataBaseを接続していきます。

今回は、SimpleMemoryを選択します。

Simple Memoryの設定画面になりますが、今回はデフォルトのままでOKなので、 Back to canvas をクリックしてワークフロー画面に戻ります。



これで、準備が整いました。
ワークフローをアクティベートしましょう。

画面上部にある「Inactive」をクリックすると、ワークフローがアクティベートされます。


Got It をクリックしてワークフロー画面に戻り、チャットボットを公開します。
公開するには、トリガーノードをダブルクリックし、設定から Make Chat Publicly Available をONにします。



Chat URLで示されているURLにアクセスすると簡易チャットボットが利用できます。

このように、視覚的にパーツをつなげていきながら、ワークフローを作成しAI Agentと接続して、AIツールやAIワークフローをノーコードで構築していくことができます。

なお、セルフホストのn8nでは「ワークフローを公開する」にあたって、webhookが問題になり公開したチャットボットがうまく動作しない場合があります。
そのケースについては、次回以降でいずれ機会をつくって解説していきたいと思います。