サーバー?サーバ?伸ばす、伸ばさない問題

はやし
2024-03-21
2024-03-21

はじめに

エンジニアであれば誰でも一度はぶち当たる?「サーバ」vs「サーバー」伸ばす、伸ばさない問題。

他にも「ユーザ」vs「ユーザー」、「コンピュータ」vs「コンピューター」のように、「ー(長音)」を付ける、付けないで悩んだことはないでしょうか?

僕はエンジニアになって四半世紀ほど経ちますが、これまで個人的には、「サーバ」、「ユーザ」、「コンピュータ」という風に、長音を付けないというのをポリシーにしていました。(あれ?ポリシーは伸ばしているということに書いてて気づいた・・)

これは特に誰かに何かを言われたわけではないですが、

・その昔調べた時にJIS規格で付けないと決まっているというのを見た記憶がある
・個人的な美的感覚に合わない
・文章の流れによっては「ー」がハイフンに見えたり、漢数字の一と見間違えたりする

といった考えで、長音は付けないようにしていました。
もっと言えば、エンジニア的には伸ばすのはダサいとさえ思っていました(笑)

実際、ひと昔前のエンジニア系の人は長音を付けない人が多かったように思います。

しかし、先日僕のブログ記事を見たマーケティング担当から、「今は長音は削除しないのが主流です」と言われました。

ちなみに、弊社内のオフィシャル表記ルールとしては、以前から「サーバー」と伸ばすようになっており、オフィシャルなサイトなどで記載する際には、そのルールに則ってやってきましたが、エンジニアブログというある種エンジニア個人が発信するコンテンツにおいては、そのエンジニアの自由で良いかなという思いもありました。

そこで、改めて「サーバ」vs 「サーバー」伸ばす、伸ばさない問題について調べてみました。

昔のJIS規格だと伸ばさないのが正解?

改めて調べてみると、昔の「JIS Z8301規格」では、

  • 3音以上の場合には、語尾に長音を付けない
  • 2音以下の場合には、語尾に長音を付ける

となっていたそうで、「サーバ」や「ユーザ」、「コンピュータ」などの3音以上のカタカナ単語は、語尾を「伸ばさない」というのが正解だったようです。

しかし、21世紀に入り、時代の流れと共にその定義が曖昧になっていき、2019年についにルールが変わったようです。

2019年に改正されたJIS規格では「サーバー」が正解に

2019年にJIS Z8301規格が改正されたようです。

伸ばす、伸ばさない問題の改正点としては、

外来語の表記は,主として“外来語の表記(平成3.6.28 内閣告示第2号)”による

という部分だそうで、この「平成3.6.28 内閣告示第2号」を見ると、

注3 英語の語末の‐er,‐or,‐arなどに当たるものは,原則としてア列の長音とし長音符号「ー」を用いて書き表す。ただし,慣用に応じて「ー」を省くことができる。
   〔例〕 エレベーター ギター コンピューター マフラー
       エレベータ コンピュータ スリッパ

との記載があり、これまでのように省くことも可能だけど、原則としては長音を付けるんだよ。という記載があります。

これからは・・・

ということで、「サーバ」vs「サーバー」伸ばす、伸ばさない問題ですが、国の決まり(JIS規格様)的には「原則伸ばす」が今は正解ということでした。(但し慣用に応じて伸ばさなくてもOKということなので、曖昧と言えば曖昧ではありますが・・・)

それを受けて、個人的には今後は「サーバー」派に乗り換えようと思っています!
長いものに巻かれるというのもありますが、言葉は時代と共に変化するものだと考えていて、いつまでも古いものに固執していたら、そのうち若者からおじいさん扱いされてしまうのではないかという危惧からです(笑)