Linux便利コマンド : tr

うめだ
2024-07-08
2024-07-08
目次

はじめに

みなさま、trコマンドを活用されていますでしょうか。

標準入力からの文字列を変換したり、削除したりするコマンドです。

お客様からDNSレコードの変更を依頼いただいた際、指定されたDNSレコードの値が大文字になっていることありませんか?

メールサーバーをGoogleに変更する際、変更後の値として指定される値はいつも大文字になっています。

Google Workspaceのサイトで案内されているMXレコードが大文字表記になっているからです。

ドメイン名に大文字、小文字の区別はないので、名前解決には影響ありません。

ただし、ツールによっては大文字での登録ができなかったり、そもそも気持ち悪いので、
小文字での登録をおこなっています。

こんな時に活躍するのがtrコマンドです。

大文字小文字変換のほかに、重複した文字の削除(圧縮)みたいなこともできるようなので
普段あまり使わないオプション含めて使い方を紹介します。

環境

OS : AlmaLinux 8
trバージョン : 8.30

使い方

$ echo ASPMX.L.GOOGLE.COM | tr A-Z a-z
aspmx.l.google.com
$

echo で該当の文字列を標準入力として、trコマンドに渡します。
で、受け取った文字列から、大文字(A-Z)を小文字(a-z)に変換しなさいという指定になります。

これで安心してDNSレコードの登録ができますね。


文字列を削除することもできます。

$ echo "too   many     spaces" | tr -s ' '
too many spaces
$

連続した文字列があると、ひとつにまとめる(重複削除)ことができます。


こんな用途もあるんですねぇ。

まとめ

いかがでしたか?

大文字小文字変換といえば、trコマンド。ぜひ活用ください。