はじめに
みなさま、aliasコマンドを活用されてますでしょうか?
ls -l コマンドを ll として別名登録して利用するのが有名です。
頻繁に使うコマンドとオプションを、alias登録して利用している方も多いと思います。
今回はそんなaliasコマンドを紹介します。
環境
OS : AlmaLinux 8
使い方
まずは、現状alias設定されているコマンドを確認します。
$ alias
こんな感じで一覧が表示されます。
$ alias
alias grep='grep --color=auto'
alias l.='ls -d .* --color=auto'
alias ll='ls -l --color=auto'
alias ls='ls --color=auto'
alias vi='vim'
$
では次に、aliasを設定してみます。
サーバーの運用保守業務を行う上で、実行しない日は無いコマンド: df
そうです。ディスクの使用率、空き状況を確認するコマンドです。
$ df
Filesystem 1K-blocks Used Available Use% Mounted on
devtmpfs 907904 0 907904 0% /dev
tmpfs 928028 68 927960 1% /dev/shm
tmpfs 928028 89924 838104 10% /run
tmpfs 928028 0 928028 0% /sys/fs/cgroup
/dev/mapper/main-root 95369732 18880368 76489364 20% /
/dev/vda1 1038336 370208 668128 36% /boot
tmpfs 185604 0 185604 0% /run/user/1000
$
人間が読みやすい単位にしてくれるオプション: -h (--human-readable) が必須ですね。
というわけで、下記コマンドでalias登録します。
$ alias df='df -h'
$ df
Filesystem Size Used Avail Use% Mounted on
devtmpfs 887M 0 887M 0% /dev
tmpfs 907M 68K 907M 1% /dev/shm
tmpfs 907M 88M 819M 10% /run
tmpfs 907M 0 907M 0% /sys/fs/cgroup
/dev/mapper/main-root 91G 19G 73G 20% /
/dev/vda1 1014M 362M 653M 36% /boot
tmpfs 182M 0 182M 0% /run/user/1000
$
便利ですね。このように特定のオプションを指定してalias登録するコマンドとして、rmコマンドの-i オプションも有名かと思います。
サーバーの運用保守業務のなかで、rmコマンドを実行する際、-i オプションは必須です。該当オプションを指定して実行することで、削除のまえに確認が入ります。
そのため、削除されるファイルが正しく指定されていることを改めて確認することができます。
該当オプションを指定していない状態で、誤ったファイルを指定して実行してしまったときは...
そんな事態を避けるために、強制的にオプションを指定して実行させることができるaliasコマンドが活躍します。
$ alias rm='rm -i'
はい。これで一安心です。が、一方で複数のファイルを一撃で削除したいといった時もあると思います。
都度確認して、yesを入力するのは大変ですので。
そんなときは、rmコマンドをフルパス指定で実行することで、alias設定を回避して実行することが可能です。
$ which rm
/usr/bin/rm
$
$ /usr/bin/rm ./test/*
$
一撃でファイル削除する際は、rmコマンドで削除する前に、lsコマンドに実際に削除されるファイルの一覧を確認するようにしましょう。
$ ls -la ./test/*
-rw-rw-r-- 1 hogehoge hogehoge 0 Oct 22 22:38 ./test/test01.txt
-rw-rw-r-- 1 hogehoge hogehoge 0 Oct 22 22:38 ./test/test02.txt
-rw-rw-r-- 1 hogehoge hogehoge 0 Oct 22 22:38 ./test/test03.txt
-rw-rw-r-- 1 hogehoge hogehoge 0 Oct 22 22:38 ./test/test04.txt
-rw-rw-r-- 1 hogehoge hogehoge 0 Oct 22 22:38 ./test/test05.txt
$
$ /usr/bin/rm ./test/*
$
$ ls -la ./test/
total 4
drwxrwxr-x 2 hogehoge hogehoge 6 Oct 22 22:38 .
drwxr-xr-x. 13 hogehoge hogehoge 4096 Oct 22 22:35 ..
$
まとめ
いかがでしたか?
サーバーの運用保守業務を快適にするために、無くてはならないコマンド。
そんなaliasコマンドをぜひ活用ください。